GARMENT CARE · 2026.08.23 · 8 MIN
陰干しマークの読み方|斜線と線の向きで干し方が決まる
全部の服に要るわけではない
01
避けているのは光と熱
02
斜線マークが日陰の合図
03
室内なら窓際を外す
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条件別の選び方
陰干しは全部の服に要るものではありません。洗濯表示の記号と、色と素材の2つで決まります。
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洗濯表示の左上に斜めの線があり、いっしょに横線が入っている
日陰での平干しの指定です。ハンガーに掛けると自重で肩が伸びるため、平らな場所か平干し用の台に置いて乾かしてください
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濃い色や柄物を、つり干しで乾かしたい
針金の細いハンガーは肩先に跡を残したまま乾かします。肩先に厚みのあるハンガーへ替えると、跡が付かず服と服のあいだに風の通り道もできます
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薄手のものや柄物を、洗う段階から傷めたくない
裏返してネットに入れると、洗濯槽や他の衣類とこすれる面が裏側へ移ります。干す前の摩擦が減るぶん、柄の側が長くもちます
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白い綿のタオルや下着しか干さない
日なたで早く乾かす利点のほうが大きく、日陰へ回す理由がありません。買い足すものもありません
新しく買ったニットの洗濯表示に、四角の左上へ斜めの線が入った記号が付いていることがあります。日なたに干さないでください、という指定です。
陰干しの意味は「直射日光を避けて乾かす」ことですが、全部の服に必要なわけではありません。この記事は一般的な解説ではなく、自分の服が該当するかを先に判定できる形にしてあります。
扱うのは衣類だけです。着物の虫干し、布団やマットレス、ぬいぐるみは乾かす目的も条件も別なので触れません。干し方を網羅で知りたい場合は、この記事の後半にある手順と、デニムの色落ちを防ぐ方法のほうが早く届きます。
結論:陰干しは日光を避けて風で乾かすこと。意味は色あせと傷みを防ぐ

陰干しとは、直射日光の当たらない風の通る場所で乾かすことで、意味は、紫外線による色あせと、熱と乾きすぎによる生地の傷みを防ぐことです。
避けているのは日光であって、屋外ではありません。ベランダでも日陰なら陰干しになりますし、室内でも南向きの窓のすぐ内側は日なたです。
そして、陰干しは全部の服に要るものではありません。洗濯表示に斜めの線がある服と、濃い色やウールのように光と熱に弱い服だけを日陰に回せば足ります。白いタオルや化学繊維の普段着まで日陰に移すと、乾く時間が延びるぶん手間だけが増えます。
判定に使うのは、洗濯表示の記号と、色と素材の2つです。
陰干しをする理由(紫外線と熱)

日光が服から奪うものは2つあります。色と、手ざわりです。
光が当たると色が褪せる
繊維に入っている染料は、光が当たり続けると変化して色が抜けます。
繊維製品の試験機関である日本繊維製品品質技術センターは、衣類を外に干したときや着ているときに、長時間日光に当たると色褪せが起きる場合があると説明しています。同センターには、光による色褪せの程度を等級で評価する耐光堅ろう度の試験(JIS L 0842、JIS L 0843)があります。
色が褪せる速さは素材と染料で変わりますが、褪せた色は洗っても戻りません。濃い色ほど、抜けたときの差が目に付きます。
熱と乾きすぎで生地が硬くなる
もう一つは熱です。衣類の表示制度では、乾燥のときにかかる熱が管理の対象になっています。
消費者庁が示す洗濯表示では、タンブル乾燥の記号が高温乾燥と低温乾燥に分かれています。高温乾燥は排気温度の上限が摂氏80度、低温乾燥は摂氏60度で、乾燥機にかけられない服には禁止の記号が付きます。
直射日光に当てた服の表面も、同じように温度が上がります。乾きすぎた繊維は硬くなり、ウールのように熱と水分に弱い素材では縮みにつながります。縮んだセーターを戻す方法を探す前に、干す場所を変えるほうが手数は少なくて済みます。
日陰でも光がゼロになるわけではない
気象庁は、地上に届く紫外線の総量のうち、およそ6割が散乱光だと説明しています。日傘や帽子で日ざしをさえぎっても、日陰にいても、空が見える場所では目で感じる以上に紫外線を浴びることになる、としています。
つまり日陰は、紫外線が無い場所ではなく、直射光が当たらない場所です。乾いた服を長く干しっぱなしにする理由はありません。
先に確かめること — 室内でも、南向きの窓のすぐ内側は日なたです。レースのカーテン越しでも光は入ります。掛ける前に、その位置へ日が回る時間があるかどうかを見てください。部屋の奥か、日の入らない側の壁沿いへ移すだけで条件は変わります。
洗濯表示の陰干しマークの読み方

自然乾燥の記号は、四角の中に引かれた線の向きと本数で読みます。消費者庁が公開している洗濯表示の一覧では、次のように決まっています。
| 記号の線 | 意味 | 干し方 |
|---|---|---|
| 左上の斜め線 | 日陰で干す | 日陰なら、つり干しでも平干しでもよい |
| 縦の一本線 | つり干し | 脱水してから吊るす |
| 縦の二本線 | ぬれつり干し | 脱水せずに吊るす |
| 横の一本線 | 平干し | 脱水してから平らに置く |
| 横の二本線 | ぬれ平干し | 脱水せずに平らに置く |
斜めの線は「日陰」だけを指します。つり干しか平干しかは、いっしょに引かれた線の向きで別に決まります。左上に斜め線があって、中に横線が1本入っていれば「日陰での平干し」という指定です。
先に確かめること — 斜め線を見て日陰に掛けたくなりますが、線の向きも同時に見てください。ニットやセーターに横線が入っていれば平干しの指定で、ハンガーに掛けると自重で肩が伸びます。伸びた形は洗い直しても戻りません。毛玉が気になって触りたくなる場合も、乾き切るまでは動かさずに置いてください。手順はニットの毛玉の取り方にまとめてあります。
室内干しは陰干しになるか

直射日光が当たらない場所であれば、室内干しは陰干しになります。部屋の奥に掛ける、日の入らない側の部屋に掛ける、という置き方であれば、記号の指定は満たせます。
分かれ目は室内か屋外かではありません。日が当たるかどうかです。北向きのベランダの日陰は陰干しになり、南向きの窓のすぐ内側は陰干しになりません。
ただし、日陰は乾く時間が長くなります。乾き切るまでの時間が延びると、においが出ます。これは陰干しそのものではなく、乾く時間の問題です。風を当てる、間隔を空ける、部屋の湿気を下げる、の3つで時間は縮みます。においと柔軟剤の関係は柔軟剤が要る場合と要らない場合にまとめてあります。
浴室乾燥機を使う場合も、光は当たりません。ただし温風で温度が上がるので、熱に弱い素材では低い設定を選ぶか、送風だけにしてください。
陰干しが要る服・要らない服

判定は、洗濯表示の記号が最優先です。記号が付いていれば、そのとおりに干せば済みます。記号が無い、あるいは読み取れないときだけ、色と素材で決めます。
| 服の種類 | 陰干し | 理由 |
|---|---|---|
| 黒・紺など濃い色 | 要る | 色が抜けたときに差が目立つ |
| プリント・柄物 | 要る | 柄に使った色から先に抜ける |
| ウール・シルク | 要る | 熱と乾きすぎで縮みや硬さが出る |
| 麻・レーヨン | 要る | 変色と型崩れが出やすい |
| 白い綿のタオル・下着 | 日なたでよい | 早く乾く利点のほうが大きい |
| 化学繊維の普段着 | 表示に従う | 記号があれば記号が優先 |
デニムは濃い色の代表で、干し方が色の残り方に直接効きます。手順はデニムの色落ちを防ぐ方法とジーンズの洗濯頻度に分けてまとめてあります。
白いシャツを日なたで乾かすこと自体は問題になりません。ただし襟や袖に残った皮脂は、時間が経つと黄ばみに変わります。黄ばみの落とし方は洗う側の手順です。
陰干しのやり方の要点(場所・ハンガー・形)

やることは4つです。
- 日の当たらない場所を選ぶ — 風の通る側に掛けます。日陰でも風が無ければ乾きません
- 裏返してから干す — 表側の色と柄を内側にすると、光と摩擦の両方が減ります
- 記号どおりの形にする — 縦線は吊るす、横線は平らに置く。この向きを守ります
- 乾いたら取り込む — 日陰でも散乱光は当たります。干しっぱなしにしません
つり干しにする服は、ハンガーの形で仕上がりが変わります。針金の細いハンガーに掛けると、肩先に跡が付いたまま乾きます。肩先に厚みのあるハンガーへ替えると、跡が付かず、服と服のあいだに風の通り道もできます。
薄手のものや柄物は、洗う段階で裏返してネットに入れると、干す前の摩擦が減ります。
よくある質問
Q. 陰干しに意味はあるのでしょうか
該当する服には意味があります。濃い色、柄物、ウールやシルクは、日光で色が褪せたり、生地が硬くなったりします。
一方で、白いタオルや下着まで日陰に回す必要はありません。全部の服にやると、乾く時間だけが延びます。
Q. 夜に干せば陰干しになりますか
光は当たらないので、条件としては満たします。ただし夜は気温が下がって乾きにくく、湿気も残ります。
風を当てて乾く時間を短くするか、朝までに乾き切らない場合は室内へ移してください。
Q. 浴室乾燥機は陰干しの代わりになりますか
光は当たりません。熱がかかる点だけが違います。
ウールやシルクなど熱に弱い素材では、低温の設定を選ぶか送風にしてください。設定が選べない機種では、乾燥機にかけられない記号が付いた服を入れないでください。
Q. 日陰になる場所が家にありません
室内へ移すのがいちばん早い解決です。窓から離れた壁沿いか、日の入らない部屋に掛けてください。
屋外しか使えない場合は、日が回る時間を外して干し、乾いたらすぐ取り込みます。
Q. 布団やぬいぐるみの陰干しも同じですか
この記事は衣類だけを扱っています。布団やマットレス、ぬいぐるみ、着物の虫干しは、乾かす目的も時間の掛け方も別なので、それぞれの製品の説明に従ってください。
まとめ
- 陰干しの意味は、紫外線による色あせと、熱と乾きすぎによる生地の傷みを防ぐこと
- 避けているのは日光であって屋外ではない。ベランダの日陰も陰干しになる
- 洗濯表示の左上にある斜めの線が「日陰で干す」の指定
- つり干しか平干しかは、いっしょに引かれた線の向きで別に決まる
- 室内でも南向きの窓のすぐ内側は日なた。掛ける前に日が回る時間を見る
- 濃い色、柄物、ウール、シルク、麻は日陰へ。白い綿のタオルや下着は日なたでよい
- 日陰でも散乱光は届くので、乾いたら取り込む
洗濯機を回す前に、干す予定の服の洗濯表示を1枚だけ見てください。斜めの線があるかどうかで、干す場所が決まります。
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参考・出典